Shelley
シェリー
1966年に幕を閉じた、英国の名窯
イギリスの高級窯として世界に知られる食器ブランド、Shelley(シェリー)。その源流は1853年、ヘンリー・ワイルマンがイギリス陶業の中心地ストーク・オン・トレントのフォリー(Foley)窯に加わったことに始まります。1872年にはジョセフ・シェリーを共同経営者に迎えて「ワイルマン社(Wileman & Co.)」となり、1881年にはジョセフの息子パーシー・シェリーが入社。1896年にパーシーが経営を引き継ぐと、優れたデザイナーを次々と登用し、窯の黄金期を築いていきます。
転機となったのは1910年。それまで使用していた「Foley」の名称をめぐる商標裁判をきっかけに、盾のマークとともに「Shelley」のバックスタンプが採用されました。1925年には社名も正式に「シェリー・ポタリーズ」となります。
しかし1966年、アライド・イングリッシュ・ポタリーズ社による買収とともに、113年におよぶ窯の歴史は幕を閉じました。シェリーの器は現在アンティークでしか手に入らず、世界各地に専門のコレクターズクラブが存在するほど、今なお熱心に愛され続けています。
シェリーの魅力
「卵の殻」と称される薄さ
シェリーのボーンチャイナは、光にかざすと透けるほどの薄さと、それに反する丈夫さで知られます。指先に伝わる軽さと縁の薄さは、紅茶の口当たりを格別なものにしてくれます。
70年間作り続けられた「デインティ」シェイプ
1896年にデザイナーのローランド・モリスが生み出した「Dainty(デインティ)」は、花びらのような6枚のフルート(縦の面)と波打つ縁が特徴の、シェリーを象徴するかたち。1966年の閉窯までじつに70年間作り続けられた、最長寿のシェイプです。
アールデコの傑作たち
1926年発表の八角形「クイーンアン」、1930年代初頭にエリック・スレーターが手がけた逆円錐形の「ヴォーグ」「モード」など、アールデコ期のシェイプは現在も世界のオークションで高値がつく人気アイテムです。また童画家メイベル・ルーシー・アトウェルによる子ども向け食器(ナーサリーウェア)も有名で、1949年には後のエリザベス女王が、幼いチャールズ王子(現国王)のためにこのナーサリーウェアを贈られています。
当店で出会えるシェリーの絵柄

勿忘草
Forget-Me-Not
シェリーの繊細な白磁に、小さなブルーの花が映える清楚な絵柄。当店でも特に人気が高く、カップ&ソーサーのほか、ミルクポットやプレートが揃うこともあります。

ヘアベル
Harebell
釣鐘形の青い花・ヘアベルを描いたパターン。スコットランドでは「ブルーベル・オブ・スコットランド」とも呼ばれる、英国の野に咲く可憐な花です。

ワイルドフラワーズ
Wild Flowers
名前の通り、野の花を散りばめた素朴で愛らしい絵柄。華美になりすぎず、日々の食卓にもなじみます。

ブラックベリー
Blackberry
英国の秋の実り、ブラックベリーの実と葉を描いたパターン。花柄とはひと味違う、落ち着いた雰囲気が魅力です。
閉窯から半世紀以上が経ち、状態の良いシェリーは年々見つけにくくなっています。ヨーロッパでの買付けの際も、シェリーとの出会いはまさに一期一会。気になる一点がございましたら、ぜひお早めにご覧ください。
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