アンティーク&ヴィンテージ家具リペアについて 椅子・スツール編
投稿日: 投稿者:SHOPMALTO



こんにちは。スタッフの安村です。
マルトでは毎年2回フランスやイギリスのアンティークマーケットを巡り、19世紀~ミッドセンチュリーの時代物の家具や雑貨を買い付けています。
ここでは買い付けたアンティークのメンテナンス方法などについてご紹介させていただきます^^
ぜひご参考にしてください。
キズやヨゴレは使用や経年による長い時の間に刻まれてきたもので個性や性格のようなもの。
長年受け継がれてきたアンティークやヴィンテージならでは風合いを個性としてお楽しみ頂きたいので、基本的に当店からお客様へお届けする際はジャンクなアイテムもそのまま使用できない状態のものを除き、買い付け時の姿に近い形で残しております。
アンティークやヴィンテージの家具は製作から時間が経ち使用していくうちにダメージやフレームの緩みやガタつきが出てくるので手入れしながら付き合っていくのが理想的。
古い家具の接合部は化学接着剤が開発されるまではほとんどの家具に木材との相性がよい膠(にかわ)が使用されていました。弦楽器などの接着にも使われていたそう。


スツールは全体重が乗ってしまうのでどうしても緩みが出てきます。
横方向に伸びるストレッチャー(横貫)や天板から突き出た足の接合部分が緩んでくるとぐらつきや軋みが出てきます。
簡単に済むからと安易に釘を打ちこんでもほんの一時的なもので緩みの根本的な解決にはなりません。
バラす時にとても苦労したり破損したりするので釘を打ち込んで家具を直すのはやめましょう。

「椅子やスツールのガタつきはこれで簡単に調整」
床は平らとは限らず少しガタつきが気になる場合は100円均一やホームセンターなどで売っているフェルトパッドを貼るだけで簡単に解決しますし、床のキズ防止にも役立ちます。
キャビネットやチェストなど大型家具のちょっとしたガタつきは段ボールの切れ端を敷いて高さを調整するだけで解決します。

「後で困らないために。バラす前にまずは接合位置を必ずマーキング」
印をつけなくてもだいたい分かるでしょと思われる方も多いかと思いますが、似たようなパーツが多ければ多いほど分からなくなります。
足を置いて擦り減った上面や接触による当たりキズも多い外側など、組み立てた時に表情に違和感が出ないようフレームを自転させずちゃんと元にあった位置に戻るようにするためでもあります。

「手では無理。ハンマーを使い慎重にバラしていきます」
解体しないと分かりませんが実は中に入っている部分は古いアンティークといえど白木に近いような風合いなのです。
接合部に残る少し茶色く光沢感のあるものが接着剤の膠。カチカチに固まり、固着した膠は次に接着する時に弱くなってしまうので削って取り除きます。フレームまで削ると穴にはめ込む時に緩くなってしまい、また一手間作業が必要になるので注意して慎重にやっていきます。

「接着材を入れハタガネでしっかり圧着していきます。
これでまた数年はしっかりと利用可能♪」
隙間から接着材が、ぶにゅーっと出てきますがこれがちょっと気持ちいい感覚。固まってしまう前に綺麗に拭き取っていきます。
ハタガネは締め付ける工具ですが力任せにするとフレームが反ったり、割れてしまう事があるので緩すぎずきつすぎず、これまでに培った感覚を大事にして締めつけていきます。

「プロの裏技!ビニール紐と丸棒の破材を使って抜けないように固定」
同じ高さで太いハタガネ同士を交差して締め付ける事はできないので一度締め付けたら、戻らないようにキープして次の箇所を締め付けていきます。
ハタガネの接地面は締め付けた際にキズが付かないよう必ずゴム版を挟みます。

「1~2日固定したまま置きます」
足を座面に差し込みハタガネでしっかりと締めこみ固定します。数日で接着材も乾き、軋みやグラつきはなくなります。ハタガネを外したら平らな面に置いてガタツキをチェックします。
実は床や家具の上は実は平らではない場所が多いので、厚いガラス板の上に置いてチェックしていきます。ガタつきがある場合は長くなっている部分を少しカットして他の足と長さを合わせてガタつき調整していきます。

「お疲れ様でした!フィニッシュ!」
リペアの終了です。表面の風合いによってはワックスを馴染ませてたり、目立つ傷をタッチアップして仕上げていきます。
人が座る以上は大きく負担がかかるため半永久的にグラつきやガタつきが出ないようにする事はできませんがしばらくの間は安心してお使い頂けます。
今後他の家具のリペアについても今後紹介していければと思います。どうぞよろしくお願いいたします^^
シェア:






























































食器