革の温もりと、マーブル模様の美しさ。19世紀フランスで生まれたアンティークブックを3冊ご用意しました。M.Marion著「フランス財政史」、F.Lot著「フランス史 ─ 起源から百年戦争まで」、G.Lacour-Gayet著「タレーラン 1754-1838」。いずれもフランスの歴史や政治をテーマにした学術書で、当時の知識人たちの書棚を飾っていたであろう、由緒ある装丁の本たちです。
3冊に共通するのは、「ハーフバウンド」と呼ばれるフランス伝統の製本様式。平均の古書よりサイズは大きめで背と角を革で包み、表紙面にはマーブル模様の紙を合わせた、機能と美しさを兼ね備えたスタイルです。A はモノトーンのスプラッシュ模様、B はベージュとグリーンが溶け合う水墨画のような柄、C はブラウンとグリーンに赤みが混じる華やかな渦巻き模様と、それぞれ異なる表情を持っています。背表紙にはゴールドの文字や金箔の装飾が施され、棚に並べたときの佇まいは格別です。
とくにCは、背表紙にフルール・ド・リス(百合の紋章)と唐草模様が金箔で丁寧に押された「ハーフモロッコ」装丁。赤いタイトルラベルとの組み合わせが美しく、3冊の中でもひときわ華やかな存在感を放っています。
インテリアとして飾るのはもちろん、ブックエンド代わりに他の本と並べたり、グリーンやドライフラワーと組み合わせたり。フレンチアンティークの空間にも、シンプルなモダンインテリアにも、不思議とすっと馴染んでくれます。1冊あるだけで、部屋の空気がぐっと豊かになる、そんな本たちです。
【状態について】経年による革の色ムラや擦れ、細かなスレなどが見られますが、これらはすべて長い時を生き抜いてきた証。味わいとしてお楽しみいただける、全体的に良好なコンディションです。